カルラ劇場の過去ログです。


舞子「あ〜やっぱ温泉はいーわ〜♪」

翔子「舞ちゃん、前も温泉入ったときそんなこと言ってたわね。ちょっと年寄りくさいわよ。」

ナレーション「カルラ軍団は今、慰安旅行に来ていた。鄙びた温泉街というお約束だが湯も景観もなかなかのものである。」

舞子「いーじゃん。気持ちいいんだから。くうっ。仕事なしで集まるの、いいよね〜。普段なかなか会えないしさ。」

効果音「ちゃぷん・・・・・」

ナレーション「手で湯をすくいそれを舞子は肩にかけた」

剣持「まったくですねぇ♪」

ナレーション「と塀で仕切られた隣から上機嫌な剣持の声が響く。どうやら酒を置いた盆を湯に浮べて楽しんでいるらしい。」

永鉄斎「温泉で酒を楽しむ、こりゃたまらん」

剣持「近江君も一杯どうですか?さ、さ」

近江「ああ。確実にのぼせて溺死しかけると思うので結構です。それよりじいさん、隣のぞくなよ……。」

永鉄斎「けっ、おめぇこそ昔、柊千尋の入浴シーンのぞいてたじゃねえかよ。」

近江「な、なんであんたがそれを・・・!!」

舞子「ちょっと近江くん、何それ!?」

ナレーション「会話はすべて隣に筒抜けであった。」

翔子「ああ、舞ちゃん!あれは八角遠見で様子見した折の不可抗力だったのよ(汗)。」

ナレーション「慌ててフォローする翔子である。しかしあの時舞子の修行中の姿を遠見するよりはましだったかもしれないと、翔子は思った・・・・・・。」

剣持「見ていたら感情表に出してましたでしょうしねえ。間違いなく。(私は医者なので平気です)」

ナレーション「のほほんと何気に問題(?)発言をかますおひと。すでにできあがっているかもしれない。」

翔子「(舞ちゃんから修行中の話を聞いて、つくづくあの時舞ちゃんを遠見しなくてよかったと思ったものだったわ)」

舞子「はっくしゅんっ・・・・あれ、風邪ひいたかな?」

翔子「気のせい、気のせい(^^;)。なんでもないわよ。それよりそろそろ上がりましょうか。湯冷めしないようにね。」

舞子「うん。あー、一瞬近江くんが覗きやったのかと思っちゃった。遠見なら仕方ないよね。」

近江「あのなあ!!」

永鉄斎「なんでぇ。もうあがんのかい?嬢ちゃんがた。つまらねえな(ぼそっ)」

近江「じいさん(怒)。覗くなって言っただろ。」

永鉄斎「おいおい(汗)。心配しねえでも湯煙で見えやしなかったぜ。だからつまらねえと言ったんじゃねーか。」

近江「素行の問題だ!開き直るな。」

ナレーション「仕切りがあるというのに隙間からでも覗こうとする元気のいい、じいさんである。」

剣持「あー……(汗)。そろそろあがらないとのぼせますよ。本当に。」

ナレーション「こんな時でも、妙に冷静な口調の剣持である。」

錦織「まあ、いいじゃないか、こうやってのんびりできるのも、今のうちだぞ。」

剣持「それはまあ、そうなんですけどねえ・・・。それにしても、錦織さん・・・何故温泉の中にまで、携帯電話を持ち込んでいるんですか?」

錦織「何を言う。俺はお前らと違ってれっきとした勤め人なんだぞ。いつなんどきに、事件が起きて、呼び出されるかわからん身なんだ。携帯電話の常備くらい当然だろう。」

近江「しっかり防水加工してある・・・特注品か・・・」

効果音「♪ちゃちゃちゃちゃ、ちゃちゃちゃたらら〜♪」

ナレーション「折しも丁度よく、着信音が温泉中を鳴り響いた。」

剣持「そ、その曲は!」

永鉄斎「劇場版」

近江「エヴァンゲリ●ン、魂のルフラ○」

剣持「・・・・・・錦織さん、あなたはやっぱり・・・(横目でちらりと錦織を見る)」

錦織「ち、ち、ち、ち、違うっ!これは室長のお下がりの携帯でっ!!!ご、誤解だっ!!!!」

舞子「ふ〜ん(疑わしい目つきで)・・・・・・」

錦織「違う!違うんだ!信じてくれ!」

効果音「♪ちゃららーらー、ら、ちゃちゃー♪」

剣持「取らなくていいんですか?」

錦織「はっ(我に返る)・・・・・・はい。錦織です。」

ナレーション「突然、動揺をおさえて、仕事むけの冷静口調になる錦織。」

翔子「・・・・・はぁ・・・・・・」

舞子「どしたの、翔ちゃん。」

翔子「う、ううん。別に・・・。何か事件が起きたんじゃないか、っていう予感がちらっと脳裏を掠めたのよ・・・」

舞子「まっさか〜〜そうそう事件なんて起こらないって!!」

ナレーション「舞子はそう言ったが………(しかし室長のお下がりの携帯って(汗))」

錦織「・・・・なにっ??」

近江「??どうしたんです?錦織さん?」

錦織「み、見合い話し?!私は・・まだそんな・・結構です室長!!」

舞子「………へぇ。」

翔子「………お見合い、ねぇ。(電話の会話まで、隣に筒抜けであるようだ)」

剣持「錦織さんまだとか言わずそろそろ考えてみてはどうですか?そろそろいい

年だと思いますよ・・・それとも・・・・扇姉妹のどちらかがいいとか(微笑)」

錦織「(剣持に向って)………そ、それがな………………………………室長がな、見合いがいやなら扇姉妹のどちらかを選べ………………………と言うんだ(大汗)。(電話に向って)――ああ、はい!聞いてます。でもいったいどうしてそういうことに!?――はあ?提案者(脅迫者?)は扇千景さん!?!?」

舞子「ええっ?」

翔子「!?」

剣持「はあ?」

近江「な………………!?」

錦織「ああっ・・・・はいっ・・・しかし・・・・・いえっ!!そういうわけで

は・・・・はいっ・・・はいっ・・・」

ナレーション「錦織は必死で抵抗しているが、向こうのバックに扇千景がいる以上、もはや勝敗は目に見えている・・・・」

近江「(心の声)あのくそばばあ・・・余計な事を・・・」

剣持「おや、近江君。どうかしましたか?」

近江「あ、いえ。なんでもありません(汗)。」