- ナレーション「それは企業秘密。それよりお仕事お仕事。」
- 魅冬「私の姿、どうかしら?」
- 千景「悪いがあたしには、あたしよりばばぁにしか見えんね。」
- 効果「ぴしっ!!!」
- 冬樹「おばあさま、何か仰って?(にっこり)」
- ナレーション「興奮のあまり魅冬さまのセリフを奪ってしまった冬樹であった。(失礼)」
- 剣持「まあまあ・・今の姿はお可愛らしいですよ・・ねぇ皆さん(とっておきの営業スマイル)」
- ナレーション「自分の置かれている状況を無視して再びカメラ目線で話し掛ける剣持・・」
- 錦織「確かにコレももったいない気が・・・・」
- ナレーション「苦笑する錦織。」
- 魅冬「く・・・くくくく・・・うふふふふ・・・・陰陽師殿、自分のおかれている立場がわかっていらっしゃらないようね・・・ここは私の世界。すべてが私の思い通りになる世界なのよ・・・」
- ナレーション「成長した姿の魅冬は」
- 効果「ハラハラと・・・剣持の視界が淡い紅色に染まった。見れば、桜の花びらが散っている。」
- ナレーション「霊力を呪木子にそそぎ込み」
- 効果「パァッと、その桜が剣持の身体を覆い尽くした。」
- ナレーション「古戦場跡に眠る死者たちの血を吸った呪木子の怨念から生まれた桜の花によって」
- 魅冬「さあ、呪木子よ!贄をあげるわ!」
- ナレーション「深紅の靄につつまれた剣持・・・・の、姿は・・・・・・な、なんと言うことだ・・・・20代のうら若い、ぬば玉の黒髪の、び、美女に変身して・・・いるではないかっ」
- 錦織「おぉっ!!!」
- 翔子「(&舞子)きゃああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!」
- ナレーション「凄まじい叫喚!!」
- 辰王「扇姉妹を心底恐怖させるとは恐るべし。(といいつつ自分も茫然)」
- 近江「恐怖っていうんだろうか・・・・。――いや恐怖か・・・(もはやどうでもよくなってきている人)」
- 千景「ほう・・・・あ奴も妙な術を使うようになったな・・・」
- ナレーション「妙に冷静な千景である。」
- 舞子「あーびっくりした!でも剣持さん、きれーだよ。」
- 翔子「ほんとだわ・・・・(思わず見入る)」
- ナレーション「さすがに順応の早いひとたちであった。」
- 千景「司よ。母親によく似ているのではないか?」
- 真奈美「ほんと、剣持さん。お綺麗だわ(^^)」
- 剣持「いやあ・・・(とりあえず頭をかいて)ありがとうございます。と言ってもいいんでしょうかねえ。」
- 錦織「うっ。こ、声が女だ・・・・・。しかししばらく目の保養にはなる。」
- 剣持「・・・・魅冬。まさかこれがあなたのお仕置きですか?」
- 魅冬「うふふ。そうよ。一度あなたの女性形も見てみたかったの。この際着せ替えに付き合っていただくわ(にっこり)。」
- 剣持「はっ、まさか冬樹も幼い頃に着せ替えさせられたとかいうことがあるのでは!」
- ナレーション「ざっ。と、一斉に全員の目が冬樹に向けられる」
- 冬樹「)」
- ナレーション「どもりかける冬樹。」
- 冬樹「あれは儀式の一環だと魅冬様にお聞きしたのだ。だから・・・」
- 魅冬「儀式の一環でもあったのよ。ほんとに。冬樹さんはかわいらしかったわ(はぁと)」
- ナレーション「一体なんの格好をさせられたのかは、とても恐ろしくて訊けない皆の衆であった。」
- 魅冬「士の後の言わず、ささ、いらっしゃいな。」
- 舞子「やっぱりこのカップル(魅冬・冬樹)、尋常じゃないよ(汗)」
- 翔子「本人達が幸せなら何もいうことはないわ、舞ちゃん・・・」
- 剣持「え・・・・(いらっしゃいと言われて戸惑う)」
- 錦織「ああ、もうこの際徹底的に遊んでもらえ。」
- 舞子「うーん。――辰王や近江君の女性ヴァージョンも綺麗だよね。きっと」
- 近江「――こっちに話をふるなよ!(こめかみをおさえる)」
- ナレーション「舞子の何気ない一言は時に爆弾ともなる(笑)。」
- 辰王「(ものすごく嬉しくなさそう)・・・・・・」
- 舞子「だってさあ、近江君ってお母さん似じゃん?お母さんがこんなに美人なんだから近江君が女の子になっても綺麗だよ。」
- 真奈美「あら!ありがとう舞子ちゃん。お世辞でも嬉しいわ(にっこり)。」
- 千尋「辰王の女性形!?見てみたい気もするが。」
- 辰王「――お前まで何を言う」
- ナレーション「類稀に美しい女顔であったため苦労してきた彼である。その反応は当然であった。」
- 千尋「…(辰王が女形なら、この姿でも良いかも。いや、傍目にはまともなカップルに見えるか…いやいや、身長差は如何ともしがたい…)」
- ナレーション「色々と想像する千尋であった。」
- 近江「(溜息)それはほめてるのか?扇」
- 舞子「うん♪もちろん」
- ナレーション「舞子は素晴らしい笑顔で答えた。罪であろう。」
- 近江「(T_T)(素直に喜んでいいものか………?それとも、男として認められてない証拠なのだろうか?)」
- 錦織「そりゃあ、女の子に綺麗と言われても複雑だよなあ。だが安心しろ。舞子さんは純粋にほめただけだろう。」
- ナレーション「彼なりの真摯さで近江を元気付ける錦織であった。もはや「お父さん」の役割を担っているようだ(笑)。」
- 千景「わたしゃ、お前を娘のむこにもらった覚えはないがな。」
- ナレーション「千景がつぶやいた。」
- 剣持「そういえば、お母さんのほうに「うちの娘のどっちかどお?」なんていわれてましたね。」
- 翔子「・・・お母さんてば・・・」
- 舞子「へー・・・。錦織さん、そんなこと言われたんだー。で、お嫁にもらってくれる気あんの?(^^)」
- 錦織「ははは。いや、君たちが10才、歳を経てれば是非来てほしかったかもな(^^)。」
- 剣持「錦織さん、美人のひとり占めはいけませんよ」
- ナレーション「と、魅冬に着せ替えさせられつつ、横槍をいれる剣持。今は和服である。」
- 剣持「sb\w@」
- ナレーション「剣持の口から発せられた、妙な声に、本人も一同も困惑した。」
- 辰王「新手の呪か?」
- 剣持「s@4uZw.yq@?」
- 魅冬「まあ、どうなさったの??」
- 近江「け、け、剣持さんしっかりしてくださいなんて言ってるんですか!」
- 錦織「ついに壊れたか……」
- 翔子「・・・・ひょっとして、誰かに呪詛されてるのでは・・・・」
- 剣持「(誰に呪詛されているのか見当がつかないです・・・心当たりがありすぎて・・・にしもそろそろ元に戻りたい)」
ナレーション「剣持は心の中で思った。」 |